9.06.2007

そして、コルコバード国立公園に到着

今回の旅の目的地は、
Sierpeからボートによってアクセス可能な
Corcovado National Park(コルコバード国立公園)だった。

Osa Peninsula の Drake Bay 付近に位置するその国立公園は、
1975年10月に正式に国の保護区となる。

425 km2 の広大なジャングルは、生物多様性に富んでおり、
この保護区内だけでも、世界中の約4%に当たる生物種が生息している。

空気が全然違う。

五感が研ぎ澄まされる、ちょっと懐かしい感じ。


San Jose からDrake Bayまで、飛行機でたったの45分。

Sansa Airlines
Nature Air Airlines が運行している。
(US$80前後)


そんな近距離だが、私たちは敢えて陸路を採った。

コルコバード国立公園へ到着する
までの長い道のりも、
旅の一部として楽しもうと思ったから。




散策と朝食の後、Sierpeを朝の11時過ぎに出発した。

コルコバード国立公園での宿泊先のオーナーが用意してくれたボートに乗り込んだ。
およそ1時間、海路でDrake Bayまで向かうことになる。

私たちを乗せたボートが、風を切りながら、
マングローブの川をどんどん
下っていく。
雨が顔に激し
く降りさし、視界をくもらせた。






マングローブとは、熱帯
から亜熱帯の河口域の塩性湿地に生育する森林を言う。
塩水の川の中に根っこを長く伸ばす様にして成長する種が多い。

この特異な根っこは、呼吸根と呼ばれている。(写真上)

マングローブは、カニ、エビ、貝類など多くの生物を宿す母なる森で、
豊かな生態系を支え、水質浄化もする。


ボートが突然止まり、ライフジャケットが渡された。

間もなく、ボートが左右に揺れ始めた。

そして、はっと気がつくと、


私たちは広い海原にぽつんと浮かんでいた。


いつの間にか、Sierpe 川が河口に達しており、

私たちを乗せた小さなボートは、
海洋を走っていた。
雨のせいで、海は荒れていた。

エンジンを緩め、波に乗るようにして、
ゆっくりと前進した。
ボートが倒されるんじゃないかと、かなりひやひやしたが、

現地の人の手慣れた様子にわずかながら安心した


無事Drake Bayに到着すると、四輪駆動(4x4)の車が私たちを待っていた。

現地では、これをタクシーと呼んでいる。

(US$20.00くらいで、予めホテルに手配を頼む必要がある。)


でこぼこの泥道を走り抜けて行く。

途中、数日前の雨のせいで、川の水深がだいぶ上がっていたので、
川の中をゆっくり車で横切った。 車で通れない程にゆるくなってしまった道は、降りて歩くことになった。




予約をしておい
た宿、Corcovado Jungle Eco Lodge に到着した時は、
すでに午後4時をまわっていたと思う。

この宿、オーナーのカルロス氏の手造り。


窓ガラスは一つもなく、
自然の音がよく聞こえるように、壁が一面網戸になっている。

倒木を積極的に使い、
なるべく環境に負荷を与えないように、建てられたそう。


とてもシンプルだが、そのシンプルな温かみが気に入った。


辺りは日が暮れ始め、虫や夜行性の生き物、風に揺らぐ木々が奏でる音で
だいぶ騒がしくなってきていた。

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