8.22.2007

とにかく、大きいんだ


ジャングルでは、植物の大きさにいつも感嘆させられます。

根っこだけでも、私の身長くらいある様な木々が、
空高くどっしり構えている様子は、まさに圧巻。

写真の木は、熱帯雨林ではよく見られる
Strangler Figという種類。
日本語に訳すと、
シメコロシノキ
らしい。

名前の由来を知れば納得!


いちぢく属の植物には、ツルを伸ばして成長する種があります。
でも、ツルは安定せず弱いので、
近くにそびえ立つしっかりした木に絡み付くことで、
効率よく成長し続けます。
成長の過程で、もとからそこに立っていた木(Host tree) を、
ツルががんじがらめにし、
結局は、Host treeを絞め殺してしまう。
Host treeを取り込んだシメコロシノキは、そのままずっしり大きく成長するのです。


写真の左は、ツルを絡めている様子。
写真の右が、すでにHost treeを取り込んだ様子。

使用前、使用後、
といったところでしょうか。

弱肉強食の競争は、動物界だけではなく、植物の間でも激しく行われています。
限られたスペース。
木の一つの命が終われば、

その空いた場所を巡って、壮絶な競争がすぐに始まります。

木が何十メートルという高さまで育つのには
長い年月がかかります。
ここまで立派に育つのに
何十年、何百年かかったのだろうと、
その木の歴史を想像すると、
何とも謙虚で厳かな気持ちにさえなります。